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日別アーカイブ: 2024年8月20日

壁の中から「ドンッ!!」という音が! 水漏れ

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ウォーターハンマーは、特に水道の世界でよく聞かれる現象です。家の中で水道の蛇口を急に閉めたとき、「ドン!」という音が聞こえたことはありませんか?それがウォーターハンマー現象です。

まずは、ウォーターハンマーとは何かを説明します。ウォーターハンマーとは、簡単に言うと、水が急に止められたときに、水の流れが衝撃を受けて発生する現象です。この衝撃が配管の中で音や振動を引き起こします。

### 1. 水の流れ

水道管の中を水が流れているとき、その水は勢いよく進んでいます。水の流れには「勢い」があります。例えば、水道の蛇口を開けると、コップの中に水が勢いよく流れ込んでくるのを見たことがあると思います。その水が流れる勢いを「水の流速」と呼びます。

### 2. 蛇口を急に閉めると…

では、水が勢いよく流れているときに、その流れを急に止めたらどうなるでしょう?例えば、蛇口を「キュッ!」と急に閉めたとしましょう。水は「え!?急に止められた!」と驚いてしまいます。水はすぐに止まろうとしますが、勢いがついているので、すぐには止まりません。このとき、配管の中で水が「ドン!」とぶつかるような力が生まれます。これがウォーターハンマー現象です。

### 3. 配管がびっくりする

ウォーターハンマー現象が起こると、配管の中で水が急に止まることで圧力が一時的に上がります。この圧力が配管に伝わり、配管が「ドン!」と音を立てたり、振動したりします。この音や振動は、家の中の壁や床を通じて伝わってくるため、蛇口を閉めたときに大きな音が聞こえるのです。

### 4. なぜウォーターハンマーが起こるの?

ウォーターハンマーは、水の勢いが急に止められたときに起こる現象ですが、なぜこのようなことが起こるのでしょうか?その理由は、配管の中で流れている水が持っている「運動エネルギー」にあります。運動エネルギーとは、物が動いているときに持っているエネルギーのことです。水も流れているときには運動エネルギーを持っています。

蛇口を急に閉めると、この運動エネルギーが急に止められます。しかし、水はすぐには止まりません。配管の中で勢いが残った水が止まるために、配管の壁に衝撃を与えます。この衝撃がウォーターハンマー現象を引き起こすのです。

### 5. ウォーターハンマーを防ぐ方法

ウォーターハンマー現象が起こると、配管が傷んだり、最悪の場合は配管が破裂してしまうこともあります。ですので、ウォーターハンマー現象を防ぐことはとても大切です。

– **ゆっくり蛇口を閉める**:一番簡単な方法は、蛇口をゆっくりと閉めることです。急に閉めると、ウォーターハンマーが起こりやすくなるので、ゆっくり閉めて水の流れを穏やかに止めましょう。

– **ウォーターハンマーレス器具の使用**:ウォーターハンマーを防ぐための特別な器具もあります。例えば、ウォーターハンマーレスの蛇口や、ウォーターハンマー吸収装置(減衝器)などです。これらの器具は、配管の中の圧力を和らげることで、ウォーターハンマーを防ぐ働きをします。

– **空気室を設ける**:一部の家庭や建物では、配管に空気室を設けてウォーターハンマーを防ぐことがあります。空気室とは、配管の一部に設けられた空気の入った空間で、ここに水がぶつかることで圧力が和らげられ、ウォーターハンマーが防がれる仕組みです。

### 6. ウォーターハンマーの影響

ウォーターハンマーが起こると、配管がびっくりしてしまい、家全体に影響が出ることがあります。例えば、配管が古くなっている場合、ウォーターハンマーが原因で配管にヒビが入ったり、破裂したりすることがあります。これが原因で水漏れが起こると、修理が大変です。

また、ウォーターハンマーの音や振動が大きいと、家の中で不快に感じることもあります。特に夜中にウォーターハンマーが起こると、眠っているときに「ドン!」という音がして驚くかもしれません。

### 7. まとめ

ウォーターハンマー現象は、水が急に止められたときに配管の中で圧力が上がり、音や振動が生じる現象です。蛇口を急に閉めると起こりやすく、配管にダメージを与える可能性があります。ウォーターハンマーを防ぐためには、蛇口をゆっくり閉めることや、特別な器具を使うことが有効です。

このように、ウォーターハンマーは日常生活でよく見られる現象ですが、その仕組みを理解し、防ぐための対策を知っておくことが大切です。家族や友達と一緒に、ウォーターハンマーについて話し合ってみるのも面白いかもしれませんね。